青唐辛子（あおとうがらし）とは
さて、唐辛子と言えば赤いものと青いもの（黄色もある）があります。青唐辛子であっても木になったままで完熟させると真っ赤になって、つまり赤唐辛子になるのです。青唐辛子は色付く前に収穫したものだということです。
青唐辛子と呼ばれるものにもいろいろ品種があって、伏見甘唐辛子、万願寺唐辛子、一般的な獅子唐なども青唐辛子の一種です。
こうした辛くない青唐辛子もありますが、辛い品種ももちろんあります。赤くなる前に収穫した青唐辛子ですが、外観ではおそらく辛い品種か辛くない品種か見分けはつかないでしょう。
例えば一般的に伏見唐辛子として店頭に出ているものは実は辛くない品種が多いので、そうした認識になっていると思いますが、実は辛いものも外見はまるでそっくり、見分けることはほぼ出来ません。韓国でよく使われる青唐辛子も似ていますが、そういうことがあるので、購入する時には、辛いものなのかどうかは表示でよく確認するようにしてください。
赤唐辛子の「鷹の爪」などは加熱すると辛さが増加するのは知っていたでしょうか？しかし、それに対して青唐辛子の場合はその逆で、加熱すると辛さが和らいで、ほんのりと甘みも出てくるのです。これは赤唐辛子と青唐辛子の大きな相違点です。ただ、ピーマンのように辛さがまったく消えるという訳ではありませんからそれは注意してください。
この青唐辛子ですが、薬味的な調味料にも利用されています。「柚子胡椒」は一般の食卓でもお馴染みですが、これは辛い青唐辛子の種を取り除き、青柚子の皮をすり合わせて作られています。
山椒の実と共にすり合わせたものは「山椒とうがらし」です。更に、味噌、酒、みりんと青唐辛子を練り混ぜた「南蛮味噌」もあります。